ダイエット中に緑茶やレモン緑茶を選ぶと、体重管理に役立つのでしょうか。
この記事では、無糖飲料へ変更することの意味と、緑茶・カテキンそのものを調べた研究を分けて整理します。カフェインや機能性表示食品についても、日常で迷いやすいポイントに絞って確認します。
① ANSWER:緑茶だけで大きな減量は期待しない
緑茶やカテキンと体重について調べた研究はありますが、緑茶を飲むことだけで、実感できるほど大きな減量が期待できるとは言えません。
ダイエット中の飲み物として考えるなら、特別な作用を期待するより、普段の加糖飲料を無糖のお茶や水へ変更できるかを見る方が実用的です。
飲料由来の糖類・エネルギー摂取を見直すことと、緑茶成分が体重へ及ぼす作用は別の話です。食事全体や身体活動も合わせて考えましょう。
② ACTION:お茶を選ぶときの確認ポイント
- 1甘い飲み物が多い場合は、無糖のお茶や水も選択肢にする
- 2緑茶は特別な減量飲料ではなく、日常の無糖飲料として考える
- 3機能性表示食品は、対象者・摂取方法・注意事項まで商品ごとに確認する
- 4カフェインに敏感な人、妊娠・授乳中などは摂取量と時間帯にも注意する
③ 無糖飲料への変更とカテキンの作用は別
ジュース、加糖の紅茶・コーヒー、砂糖入りのスポーツ飲料などを日常的に飲んでいる場合、無糖のお茶や水へ変更すると、飲料から摂る糖類やエネルギーが変わることがあります。
ここで役立っているのは、緑茶に特別な減量作用があるからではなく、飲み物の糖類やエネルギー量が変わるからです。もともと無糖飲料を選んでいる人が緑茶を追加しても、同じ変化が起こるとは限りません。
分けて考えたい2つのこと
- 加糖飲料を無糖飲料へ変更したときの、糖類・エネルギー摂取の変化
- 緑茶やカテキンそのものが、体重などへ及ぼす作用を調べた研究
④ 緑茶・カテキンと体重の研究
カテキンは緑茶に含まれるポリフェノールの一種で、緑茶製剤と体重の関係を調べた研究があります。ただし、研究があることと、普段の緑茶を飲めば大きく体重が変わることは同じではありません。
Cochrane Reviewで示されたこと
Cochrane Reviewでは、過体重または肥満の成人を対象に、緑茶製剤を使った減量研究15件と体重維持研究3件がまとめられました。計1,945人が研究を完了し、研究期間は12〜13週間でした。
まとめられた結果では、体重の変化は小さく、臨床的に重要とは考えにくいと評価されています。減量後の体重維持についても、明確な利益は示されませんでした。
このレビューには、一般的なティーバッグの飲料よりカテキンやカフェインが高濃度の緑茶製剤を使った研究も含まれます。そのため、結果を家庭で飲む緑茶1杯へそのまま当てはめることはできません。
研究の読み方
「効果が証明された」「まったく意味がない」のどちらかへ単純化せず、対象者、製品、量、期間、結果の大きさを確認する必要があります。
⑤ 普通の緑茶と高濃度抽出物を分ける
同じ「緑茶」「カテキン」という言葉でも、通常の茶葉を湯で淹れた飲み物、濃縮した緑茶抽出物、カテキンを多く含むサプリメント、機能性表示食品では、成分量や摂り方が異なります。
欧州食品安全機関(EFSA)は、通常の緑茶浸出液と、高濃度の緑茶抽出物を含むサプリメントを分けて安全性を評価しています。一般的な緑茶飲料を必要以上に危険視する必要はありませんが、高濃度製品を普通のお茶と同じ感覚で扱うことも適切ではありません。
抽出物やサプリメントを利用する場合は、成分量、摂取方法、注意事項を確認し、多く摂るほどよいとは考えないようにしましょう。
⑥ レモンを加える意味
緑茶にレモンを加えると、酸味や香りが加わり、風味を変えられます。緑茶の渋みが気になる人にとって、飲み方の選択肢になることはあります。
一方で、レモンを加えれば減量効果が高まるとは言えません。レモンは味の変化として考え、砂糖やシロップを加える場合は、その量も飲み物全体の一部として確認しましょう。
⑦ カフェインと飲む時間
緑茶にもカフェインが含まれます。含有量は茶の種類、製品、淹れ方などで異なり、コーヒー、紅茶、エナジードリンクなどから摂る分も含めて考える必要があります。
厚生労働省は、カフェインを過剰に摂取した場合、不眠、心拍数の増加、不安、吐き気などが生じることがあると案内しています。カフェインの影響には個人差があるため、体調を見ながら調整してください。
朝・食事中などは生活上の選択肢
朝食や昼食と一緒に飲むことは、生活に取り入れる方法の一つですが、その時間に飲めば減量効果が高まるという意味ではありません。
カフェインに敏感な人や、睡眠への影響を感じる人は、夕方以降や就寝前を避けるなど、時間帯を調整する方法があります。
⑧ 機能性表示食品の見方
機能性表示食品は、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などを、販売前に消費者庁長官へ届け出て、機能性を表示する制度です。
特定保健用食品(トクホ)とは異なり、国が個別商品を審査して効果を保証する制度ではありません。また、医薬品ではなく、病気の治療を目的とするものでもありません。
利用する場合は、広告の印象だけで判断せず、商品ごとの届出表示、対象者、1日当たりの摂取目安量、摂取方法、注意事項を確認してください。表示量を超えて摂れば、より大きな効果が得られるというものではありません。
⑨ 安全に取り入れるための確認
- 妊娠・授乳中、子ども:カフェインへの配慮が必要です。緑茶だけでなく、ほかの食品・飲料を含む1日全体で考え、商品表示や医療専門職の案内を確認してください。
- カフェインに敏感な人:不眠、動悸、吐き気など気になる変化があれば、量や時間帯を見直し、無理に続けないでください。
- 胃腸に不快感がある人:緑茶やレモン入り飲料を飲んで胃の不快感や吐き気などが出る場合は、摂取を中止または調整してください。
- 治療中・服薬中:特定の食品やカフェインについて指示を受けている場合は、主治医・薬剤師等の指示を優先してください。
- 抽出物・サプリメント:通常の緑茶とは成分量や摂り方が異なります。ラベルの成分量と注意事項を確認してください。
体調に異変を感じた場合は利用を中止し、必要に応じて医療機関へ相談してください。
⑩ まとめ
みおのまとめ
- 緑茶だけで大きな減量が期待できるとは言えない
- 無糖のお茶は、加糖飲料を見直す際の選択肢になる
- 無糖飲料への変更と、カテキンそのものの作用は分けて考える
- レモンは主に風味を変える選択肢として考える
- 普通の緑茶と高濃度抽出物・サプリメントは同じものではない
- カフェインには個人差があり、機能性表示食品は表示内容の確認が必要
飲み物だけに答えを求めず、食事全体や身体活動、睡眠も合わせて考えましょう。
参考情報
- PubMed: Green tea for weight loss and weight maintenance in overweight or obese adults
- Cochrane: Green tea for weight loss and weight maintenance in overweight or obese adults
- 厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A」
- 消費者庁「機能性表示食品について」
- European Food Safety Authority: EFSA assesses safety of green tea catechins
お茶を選ぶときは、特別な減量作用だけを探すより、無糖か、無理なく飲めるか、カフェインが自分に合うかを確認すると整理しやすくなります。
機能性表示食品や高濃度の成分を含む製品は、普通のお茶と分けて表示・注意事項を確認しましょう。
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